ご挨拶

ご挨拶

このたび、社会福祉法人天森誠和会の第9代理事長を拝命いたしました。
当法人は、1952年(昭和27年)5月、戦後の混乱期に、生活に困窮する高齢者の方々を少しでも救いたいとの願いから、初代理事長・河野琇道を中心に「衆生済度(しゅじょうさいど)」の精神のもと創立されました。
以来、天王寺区上町台という、都市の中心でありながら歴史と文化が息づくこの地を拠点に、「仁智明達」優しさ(仁)、智恵(智)を磨き、人に尽くす(明達)という理念を胸に、地域の皆様と共に歩んでまいりました。
そして、2017年には豊泉家グループに参画し、2023年10月には念願であった全館リノベーションを実現するなど、時代に合わせて新たな一歩を踏み出しております。
これまでの長い歩みを振り返りますと、常に多くの先達のご尽力、そして地域の皆様のご理解と温かいご支援に支えられてきたことに、改めて深い敬意と感謝の念を抱いております。

さて、私たちを取り巻く社会は今、少子高齢化の加速、地域コミュニティの変容、そして価値観の多様化など、大きな転換期を迎えています。その中で福祉の現場においても従来の枠組みにとらわれることなく、より柔軟で創造的な取り組みが求められています。 こうした時代において、福祉の営みは単なる制度の補完ではなく、「人間の尊厳に根ざした支援」として、社会においてかけがえのない価値を持つものと確信しております。
天森誠和会は、これからも地域の“あんしん”を支えるセーフティネットとして、一人でも多くの方が住み慣れた地域で“自分らしく”生き抜くことができるよう、心を込めて寄り添い続けてまいります。

そのために、これまで築かれてきた歴史と理念を大切に受け継ぎながら、時代の要請に応えるべく、地域の医療・福祉・行政・ボランティアなど関係機関の皆様との連携をより一層深めてまいります。
さらに、フェロー一人ひとりが自らの役割に誇りを持ち、心の通った支援を提供することで、「地域と共生し続ける法人」として、これからも信頼され、必要とされる存在であり続けられるよう努めてまいります。

結びに、これからも皆様の温かいご理解と変わらぬご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

法人理念

仁智明達じんち めいたつ優しさ(仁)、智恵(智)を磨き徹底して人に尽くす

社会福祉法人天森誠和会

理事長阿久根 賢一

上町台天森は創立70年